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これについては、非常に興味があったので読んでみた、と言っておこう。

結果は思ったほどではなかった。

なぜなら、主人公の女性の行動の謎には、謎の旦那さん「竜二」こそが大きく関わっているはずなのに、そこに踏み込んでいないからだ。

「竜二」がスパイだったのか、については濁されており、肝心なところで追求の手を緩める。

主人公の女性はおそらくスパイでもなんでもない。都合の良い「愛人」だったのだと思う。

「竜二」はただの情夫だったかもとも思える。

彼女が12歳もサバを読み、保険にも入らず、指を失ってからも生活保護を受けず、なぜ日陰に行き続けたか。

それは男との関係を度外視しては、考えられない。したがって、男を追わずして何かを「推測」しても無意味なのでは?

共同通信の記者としての仕事ぶりが優秀なことは認める。

しかし、それ以上に必要なのは、「背景」だ。一人の出自が分かっただけでは終わらないと思うのは私一人ではあるまい。

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i.jihoo2001@gmail.com

井桁慈歩がじわっときた出来事について書いていきます。

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